(裁判判例)理事長は、個々の区分所有者に対して報告義務はない!!

皆さんおはようございます。。。週末の総会・理事会の準備はもう済んでますか!?
マンション管理の情報屋は昨晩飲んで記事を書けなかったので、今日はこの時間での更新です^^;

という訳で、今日は(判例ポイントまとめ)管理者(理事長)は個々の区分所有者に対する報告義務はない!です。

【いつ】平成4年5月22日
【どこで】東京地方裁判所
【誰が誰に】区分所有者が管理者(理事長)に対し
【どのように】業務に関する文書の閲覧、書面による報告等を請求した。
【結果】請求は棄却された。

~ポイント~
民法645条で、受任者は委任者の請求があるときは、いつでも委任事務処理の状況を報告し、委任終了の後は遅滞なくその顛末を報告することを要すると定められている。
上記が理事長に適用されるかが争点になったが、次の理由から適用されないと判断された。

①理事長は総会で選任された理事の中から互選によって選任されたに過ぎず、個々の区分所有者から直接管理者として委任されたものではないから、個々の区分所有者の受任者であるとみることは出来ない。
②区分所有法43条は、管理者が行う事務の報告義務について、「管理者は、集会において、毎年1回一定の時期に、その事務に関する報告をしなければならない」と定めている。
なので、理事長が行う事務についての報告は、集会で行われることが予定されているというべきである。

とのことでした。
まぁ、出来るのであれば対応してあげればいいと思うのですが、悪質なクレーマー等に対して上記を元にクレームをかわすことをアドバイス出来るかも知れませんね^^

公開日:2013-06-21

(やさしい判例)執行義務付けではなく、執行権限を授与している!【大規模修繕トラブル】

今日も明るく元気に仕事をこなしたいマンション管理の情報屋です!
何事も楽しんでやらなくっちゃね\(^o^)/

という訳で、今日は大規模修繕の実施に絡む、判例の紹介をしたいと思います。

【いつ】平成24年3月28日
【どこで】東京地方裁判所
【誰が誰に】区分所有者が
①(1階店舗前敷地のタイル張り替え工事を保留した)管理組合法人と
②当時と現在の役員に
【どのように】①に対しては工事の履行 ②に対しては債務不履行と不法行為に基づく200万円の損害賠償を請求した。
【結果】請求は認められなかった。

~背景~
・元々、2008年5月に管理組合法人が、区分所有者が無断で設置した共用部分の設備等の撤去・現状回復そのほか損害賠償を求めて提訴していた。
・タイルの張り替えを行うには、区分所有者の店舗利用者の自転車やエアコンの室外機、看板などを撤去する必要があったが、区分所有者が事実上応じなかった。

~ポイント~
・総会の議決には「理事に執行を義務付ける議決」と「義務付けではなく執行を授権する議決」があり、いずれかに該当するかは議決の内容、趣旨で決まるとされ、本内容は工事の執行について「理事会に一定の裁量が認められている」と判断された。
・工事の保留で損害賠償などが認められるには、理事会側に裁量を逸脱したと認められることが必要、と判断された。

大規模修繕工事を行うにあたっては総会で決議をする訳ですが、何でもかんでも総会で決議が出来る訳でもありません。そんな中、ある程度の裁量が理事会に認められるという判決は、事例として有効かと思います。
また、総会に議案上程する際は、ある程度の裁量を理事会に与えるような文言にしておいた方がよいということが、この事例から言えると思います^^

公開日:2013-06-17

 

(やさしい判例)幼児が騒音を出したことが、社会生活上の受忍限度を超えるとされた事例

最近、南仏以外ではシンガポールの例のアレに惹かれているマンション管理の情報屋です。。。何もかも忘れて飛び込みたいですっ\(^o^)/

と、いう訳で、写真とは全く関係がない。。。というかむしろ写真の世界とは正反対の日本のマンションの判例紹介です。

【いつ】平成19年10月3日
【どこで】東京地方裁判所
【誰が誰に】下階の区分所有者が、上階の区分所有者に対し
【どのように】子供が跳ねる音等が受忍限度を超えると主張し、損害賠償を請求した。
【結果】不法行為を認め、慰謝料として30万円の請求が認められた。

~背景~
・被告の長男(当時3~4歳)が、廊下を走ったり、跳んだり跳ねたりする時に生じた音。
・床衝撃音社団性能は、LH60程度。
・3LDKのファミリー向け。
・毎日、50~65デシベル程度の騒音が多く、午後7時以降時には新社にも及ぶことがしばしばあり、長時間連続することもあった。
・加害者(被告)は、床にマットを敷いたが、効果は全く不明。それ以外にどのような対策を取ったのかも不明。

~ポイント~
・被告は原告に対して「これ以上静かにすることは出来ない。文句があるなら建物に言ってくれ」と乱暴な口調で突っぱねたり、原告の申し入れを取り合わなかったりと、「被告の対応が極めて不誠実」であった。
・原告は、精神的にも悩み、身体の異常も発生した。

ということのようです。
騒音の問題って、ほんと難しいですよね。。。

【受忍限度】じゅにんげんど
社会生活を営む上で、騒音や振動などの被害の程度が、社会通念上、我慢できるとされる範囲。これを超えると加害者が違法とされる場合がある。

公開日:2013-06-12

感情的な問題になったときには、管理会社がいかに積極的に関与したとしても、問題を解決することはまず出来ないでしょう。そんなとき、フロントマンに出来ることは一緒に困ることくらいなのかも知れません。
2018-05-08 マンション管理士の情報屋

(超メジャー判例)管理費滞納の時効は5年

最近。。。猛烈にレバ刺しが食べたいマンション管理の情報屋です。。。放射線殺菌で生レバーが食べられるようになるとかならないとかニュースがあるようですが。。。今日のところはレバテキにしときますか^^

という訳で、今日はマンション管理業界では知らない人間はいないと思われる判例についてご紹介します。超有名で今更な感じもしますので、いつもよりもサラっと書いちゃいます(笑)

「管理費は、定期給付債権と変わりが無いとして、消滅時効を5年とする」判決が最高裁判所でありました。
平成14(受)248 管理費等請求事件
平成16年4月23日 最高裁判所第二小法廷 判決 その他 東京高等裁判所
です。

この判例により「管理費等の時効は5年」というのが定着しました。
一審二審も一般債権として10年と判断されてたんですけどね。

ということで、様々な事情はあるでしょうが、4年目になるところでは最低でも支払督促の手続き位は取っておきましょうね。
勿論、もっと早くやっておくべきではありますが。

管理費等の一部支払いがあるから時効は停止していると言っても、厳密に言えば「本当に本人が支払ったか証明するのは困難」になりますからね。
人間何で揉めるかといえばお金ですからね。。。

公開日:2013-06-08

 

(裁判判例)賃借人の規約義務違反行為で区分所有者に損害賠償責任が生じる②

最近、ホリエモンの「金持ちになる方法はあるけれど、金持ちになって君はどうするの?」という本を買ったマンション管理の情報屋です。。。なかなか良かったです^^感心しました。でもKindle版を待ってればよかったかも。

という訳で、ちょっと古いのですが昨日紹介した判例と同じような判例がありましたので、またご紹介したいと思います。
賃借人はしっかりした人を選ばないとダメですよねってつくづく思います。。。まぁ情報屋は賃貸する物件を持ってはいませんが。。。

【いつ】平成11年1月13日
【どこで】東京地方裁判所
【誰が誰に】管理組合が、区分所有者に対し
【どのように】賃借人が破損させた共用部の損害費用等を請求した。
【結果】区分所有者に損害費用等を支払うよう命じられた。

~背景~
・賃借人が管理組合役員や管理員等に対して、生命身体に危害を加える旨、脅迫等した。
・賃借人が、バタフライナイフを振り回す、火災警報の非常ボタンを何度も押す等の行為を繰り返した。
・管理組合は区分所有者に対し賃借人を退去させるよう要請したが、区分所有者は自分には責任がないと放置した。
・管理組合が「警報器の断線工事をした費用」「賃借人が玄関扉をバットで叩き破損した損害」についての費用相当額を請求した。
・管理組合は、遠方に居住する賃借人の親を説得し、賃借人を実家に連れ帰らせた。

~ポイント~
・裁判所は、区分所有者の責任を認め、損害賠償を命じた。

~補足~
・管理規約に「区分所有者は、その専有部分を貸与する場合は、この規約および使用細則をその当該者に提示し、それが定める事項を順守させなければならない」「区分所有者は、この違反により生じた損害について全責任を負い、管理組合が請求する損害賠償及び損害排除のための経費の負担に応じなければならない」と定められている。
・また「区分所有者又は占有者が管理組合の共同の利益に反する行為および規約違反を行った場合、必要な措置によって生ずる費用は当該区分所有者が負担するものとする。また、その行為のために損害が生じた場合、管理組合は当該区分所有者に対し、損害賠償を求めることができる」と定められている。

平成11年の判決なので、上記補足のような規約になっているのかもです。
今の標準管理規約では、第19条や第67条あたりの規定が上記を網羅しているのではないかと思います。

公開日:2013-06-04

お金持ちになったら皆さんどうするんですかねぇ~。よく仕事したい!という声を聞きますが、わたしは一切仕事しないと思います。そして「仕事したくなるって」という声も聞きますが、絶対に仕事をしたいとは思いません。
そうですねぇ~とりあえずコーチェラのフェスに行って、ヘッドライナーのビヨンセ見て盛り上がりたいです♪ 2018-04-22 マンション管理士の情報屋

(裁判判例)賃借人の規約義務違反で区分所有者に損害賠償責任が生じる①

ひさびさ土日休みだったマンション管理の情報屋です。。。前々から統計学って面白そうだなぁ~と思っていたところ、駅前の本屋さんで「統計学が最強の学問である」という本が平積みされているのを見かけて、んーーでもまずは図書館で関連の本を読んでみようと思って図書館に行ってみたら内容が難しくて借りるの止めてしまいました。。。このサイトのように、やさしい統計学の本は無いもんでしょうか^^という訳で、今日はやさしい判例にいってみたいと思います。

【いつ】平成24年11月12日(一審の日付かも?)
【どこで】宮崎地方裁判所
【誰が誰に】管理組合が、区分所有者に対し
【どのように】賃借人の同居人が無断で行った盗電行為の配線の撤去等に掛る現状回復費用を請求した。
【結果】現状回復費用101,409円の支払いが認められた。管理組合の弁護士費用は支払いが認められなかった。

~背景~
・故意・過失がないとして、一審判決では区分所有者の損害賠償責任は認められなかった。
・管理組合は区分所有者に規約を遵守させ、違反行為がある場合は是正を求められると判示された。

~ポイント~
・区分所有者に故意過失がない場合でも、賃借人らの故意過失で生じた損害賠償責任を負うと結論付けられた。

ということのようです。
恐ろしいですねー。部屋を貸しているとは言え、自分の知らないところで直接は知らない人が盗電したことで裁判なんかされちゃうんじゃあ、おちおち部屋も貸せませんねー(><)まぁ、管理会社のフロントマンとしては、切れるカードというかアドバイスするネタがひとつ増えたりしますでしょうか?
もう少し詳細も知りたいところですが、ポイント部分だけでも充分だと思います。

公開日:2013-06-03

(やさしい判例集)町内会費の徴収を管理規約で定めても効力はない

最近。。。あまりの忙しさと疲れを理由に記事の更新をさぼっていたマンション管理士の情報屋です。。。そして今日も眠いです。
という訳で、今日は町内会費に関連した裁判の判例をご紹介いたします。

【いつ】平成19年8月7日
【どこで】東京簡易裁判所
【誰が誰に】管理組合が、管理費等を滞納している区分所有者に対し
【どのように】町内会費を含む管理費等を請求した。
【結果】町内会費については、請求が認められなかった。

~背景~
・総会で、自治会費および町内会費月500円を管理費等と一緒に支払う旨、決議された。
・上記は途中から管理組合費として名称が変更された。(それまでは親和会費という名称)
・町内会費は月100円。

~ポイント~
・町内会は、管理組合とは全く関係のない団体である。
・管理組合は、建物や敷地や付属施設を管理するために設置されるもの。
・町内会費の徴収は、区分所有法3条、30条1項の目的外事項となるため、拘束力はないと判断された。

ということのようです。
わたしはこれまで「管理規約で設定すれば、町内会費は全ての区分所有者から徴収出来る」と思ってそういう説明をお客様にしていたのですが、どうもそうではないようです。。。(結構勘違いしている人が多いのでは??)

公開日:2013-05-21

まぁ、今現在、勘違いしているフロントマンはいないでしょうね。2018-04-17 マンション管理士の情報屋

(やさしい判例集)携帯電話の基地局を設置するための賃貸借契約を締結するには普通決議で足りる

眠い。。。とにかく眠いマンション管理士の情報屋です。。。今日はひさびさ判例にいきたいと思います。

【いつ】平成21年2月27日
【どこで】札幌高等裁判所
【誰が誰に】A株式会社が、管理組合に対し
【どのように】屋上に携帯電話基地局を設置するにあたり、賃貸借契約による賃借権を有することの確認等を請求した。
【結果】請求が認められた。(控訴審)

~背景~
・管理組合が途中から、賃貸借契約が理事個人と締結されたと主張した。
・一審判決では、区分所有者全員の同意が必要と判断された。
・管理規約に、次の規定がされていた。
総会の議事を経て共用部分等の一部を第三者に使用させることが出来る。
第三者に使用させるときは、総会の決議が必要である。
共用部分等の変更につき、組合員総数及び議決権総数の4分の3以上の賛成によってすることが出来る。
・区分所有関係には、民法602条が適用されないと判断された。
・「敷地および共用部分の変更(改良を目的とし、かつ、著しく多額の費用を要しないものを除く)」特別決議事項であると管理規約に規定されているが、該当しないと判断された。

ということだそうです。
色んな背景によって結論は変わってきますので、十分注意しましょうね。4分の3の議決は取れるように進めておきましょうね^^

公開日:2013-05-16

最近は、携帯電話エリアが完璧にカバーされていますから、基地局の話自体なかなか出てこないですよね。出たらほんとラッキーです。2018-04-17 マンション管理士の情報屋

(やさしい判例集)住居部分を事務所として使用した場合は、管理規約の違反になる。

みなさんおはようございます。マンション管理士の情報屋です。
5月は過ごし易くていい季節ですねぇ。。。緑鮮やか。

という訳で、今日も裁判の判例にいってみたいと思います。

【いつ】平成5年7月9日
【どこで】東京地方裁判所八王子支部
【誰が誰に】管理組合が「住宅部分を事務所として使用」していた区分所有者及び賃借人に対し
【どのように】区分所有法60条の規定に基づき、「賃貸借契約の解除」と「建物部分の明け渡し」を請求した。
【結果】請求が認められた。

~背景~
・建物は、一階が店舗、二階以上が住宅となる複合住宅。
・区分所有者は、専有部分を賃貸していた。

~ポイント~
・本件のような複合住宅において、管理規約および使用細則の定める専用部分の区画に従って利用することは、居住者の良好な環境を維持する上で基本的で重要な事柄であり、区分所有者である居住者の共同生活上の利益を維持・管理するために不可欠な要件であると認められた。
・管理組合が繰り返して被告会社に対し用途違反を是正し、専有部分から退去するよう勧告したが、被告会社の強硬な態度が変わらなかった。

という裁判でした。
裁判をするまでもなく、規約違反であることは明白だと思うのですけどね。まぁ私は法律屋さんではありませんからね。。。

公開日:2013-05-11

(やさしい判例集)駐車場使用料及びナビゲーションシステム施設使用料について、特定承継人は支払い義務を負う

今日もコツコツ、皆さんのお役に立てる記事を書きたいと思っている、マンション管理士の情報屋です。

と言う訳で、今日は前区分所有者が滞納した駐車場使用料及びナビゲーション施設使用料を、新区分所有者へ請求する、という裁判の判例をご紹介したいと思います。

【いつ】平成20年2月18日
【どこで】東京簡易裁判所
【誰が誰に】管理組合が、新たに専有部を購入した区分所有者(特定承継人)に対し
【どのように】駐車場使用料とナビゲーション施設使用料を請求した。
【結果】請求が認められた。

~背景~
①管理規約で「区分所有者は管理費、修繕積立金及び使用料を支払わなければならない」と定めていた。
②管理規約25条別表に駐車場使用料及びナビゲーション施設使用料の記載があった。(標準管理規約と異なります)
③管理25条2項に、「前項の管理費等」と引用されていた。
④管理規約26条で「管理組合が管理費等に対して有する債権は、区分所有者の包括承継人及び特定承継人に対しても行うことが出来る」と定めていた。

~ポイント~
①駐車場使用料及びナビゲーション施設使用料が特定承継の対象となるのか?
⇒特定承継の対象となる。(上記の条件による)

ということで、管理規約の作制担当の方は、初めから対応した管理規約を作りましょうね\(^o^)/
裁判の判例数は莫大なので、まぁ主だったところは抑えておきたいですね。

公開日:2013-05-10